遠方の親を介護する。帰省だけでは足りないときの組み立て
遠方の親の介護は、帰省を増やす前に、親の住所を担当する地域包括支援センターと見守りの仕組みを先に作る。要介護認定の申請は郵送や代行で進められ、帰省は認定調査や面談に合わせる。
月に 1 回帰るのが精一杯。電話では「大丈夫」と言うけれど、冷蔵庫の中も薬の残りも分からない。遠方の親の介護は、帰省の回数を増やす前に、親の住む町に「動いてくれる相手」を作るところから組み立てます。
今やること 3 つ
遠距離介護で最初に作るのは、親の住む町の相談先
| 確認すること | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 相談先 | 地域包括支援センター。全ての市町村に設置されている | 厚生労働省 |
| 担当の決まり方 | 住んでいる住所によって担当のセンターが異なる | 厚生労働省 |
| いる職種 | 保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員等 | 厚生労働省 |
| 前橋市の場合 | 12 か所のセンターと 10 か所のブランチ (窓口) | 前橋市 |
| 群馬県内の一覧 | 県が市町村ごとの一覧を公開 (令和8年4月1日現在) | 群馬県 |
- 設置について 出典: 厚生労働省「認知症に関する相談先」
- 担当と職種について 出典: 厚生労働省 介護サービス情報公表システム「公表されている生活関連情報について」
- 前橋市について 出典: 前橋市「前橋市地域包括支援センター及びブランチ(窓口)」
- 群馬県内の一覧について 出典: 群馬県「地域包括支援センター一覧」
離れていてもできること、現地でしかできないこと
| 離れていてもできること | 現地でしかできないこと |
|---|---|
| 地域包括支援センターやケアマネジャーに電話で相談する | 認定調査に同席する |
| 要介護認定の申請書を郵送する | 冷蔵庫、薬の残り、郵便物を見る |
| ケアマネジャーに申請の代行を頼む | 主治医の診察に付き添う |
| 緊急連絡先を関係者に伝える | 近所の人や民生委員に挨拶する |
| 兄弟姉妹と役割を決める | 家の中の段差や火の元を確認する |
- 申請は郵送でもできる — 前橋市の要介護認定の申請は、受付窓口へ持参するか郵送です。居宅介護支援事業所等に代行してもらうこともできます 出典: 前橋市「要介護認定・要支援認定の申請」
- 郵送の申請日 — 申請書等全ての書類が介護保険課に届いた日が申請日になります。問い合わせ先は前橋市役所 2 階 介護保険課 37 番窓口 (電話 027-898-6155) です 出典: 前橋市「要介護認定・要支援認定の申請」
- 認定調査は訪問で行われる — 市の職員や市から委託された調査員が自宅などを訪問します 出典: 前橋市「調査から認定までの流れ」。調査日を帰省に合わせられるかは、申請のときに相談します
- 主治医への事前相談 — 前橋市は申請時に主治医 (かかりつけ医) への事前相談を求めています。帰省の日に通院を合わせると、付き添いと相談を同じ日に済ませられます
申請の流れは 要介護認定の申請から結果まで。流れ・期間・必要書類 を参照してください。
帰省しない日の見守りを仕組みにする
| 手段 | 内容 | 相談先 |
|---|---|---|
| 見守り・安否確認 | 地域の自治会や町内会、民間事業者等による安否確認や見守り。緊急時に通報できるサービスも含まれる | 地域包括支援センター |
| 配食 (+ 見守り) | 配食だけでなく、訪問時に安否確認や見守りも兼ねたサービス | 地域包括支援センター、ケアマネジャー |
出典: 厚生労働省 介護サービス情報公表システム「公表されている生活関連情報について」
前橋市の見守り配食
- 対象 — 前橋市に住民登録がある 65 歳以上の人で、要介護認定を受けているなど 6 項目すべてに該当する人です
- 手渡しが原則 — 配達時に声掛けをすることで見守りを行う目的を兼ねているため、本人に手渡しすることを原則としています
- 不在のとき — 事前連絡なく本人が不在の場合は、緊急連絡先や担当ケアマネジャーへ安否確認の連絡が入ります
- 申請の入口 — 担当のケアマネジャーや地域包括支援センター等に相談し、ケアマネジャーが市に申請します
- 対象にならない曜日 — 他のサービスで見守りが可能な曜日は対象になりません
- 問い合わせ先 — 前橋市役所 長寿包括ケア課 介護予防係 (電話 027-898-6133)
出典: 前橋市「高齢者支援見守り配食事業 ご案内 (令和8年度版)」
利用者負担と補助の額は 前橋市 高齢者支援見守り配食事業 にまとめています。
帰省を「確認の日」にする 6 段階
- 帰省の日は、家事を片付ける日ではなく、関係者と会う日として予定を組みます
- 帰省のたびに見る場所を決めておきます。冷蔵庫、薬の残り、郵便物、浴室の 4 か所が目安です
- 一人暮らしの限界が心配なときは 親の一人暮らしが限界かもしれない を参照してください
仕事を辞めずに通うための休み方
| 制度 | 取得できる日数 | 取得の単位・手続き | 使いどころ |
|---|---|---|---|
| 介護休暇 | 対象家族が 1 人の場合は 1 年間に 5 日まで。2 人以上の場合は 10 日まで | 1 日または時間単位。口頭での申出も可能 | 通院の付添い、介護サービスの手続代行、ケアマネジャーとの短時間の打合せ |
| 介護休業 | 対象家族 1 人につき 3 回、通算 93 日まで | 休業開始予定日の 2 週間前までに、書面等により事業主に申出 | 仕事と介護を両立できる体制を整えるための準備期間 |
- 介護休暇について 出典: 厚生労働省「介護休業制度 特設サイト 介護休暇」
- 介護休業について 出典: 厚生労働省「介護休業制度 特設サイト 介護休業」
- 有給か無給かは会社ごと — 介護休暇の期間中を有給とするか無給とするかは、会社の規定によります
- 対象家族 — 配偶者 (事実婚を含む)、父母、子、祖父母、兄弟姉妹、孫、配偶者の父母です
呼び寄せるか、地元で続けるか
住所を移すと、介護保険の手続きが発生します。前橋市の案内では次のとおりです。
| 場面 | 手続き |
|---|---|
| 前橋市から転出する | 認定を受けている人は、新しい住所地の市区町村で認定を引き継げる。転出届を提出後、介護保険の窓口へ申し出る |
| 転入先の市区町村で | 転入日から 14 日以内に所定の手続きを行う |
| 前橋市へ転入する (前住所地で認定を受けていた人) | 転入日から 14 日以内に手続きを行う。必要なものは前住所地が発行した介護保険受給資格証明書 |
| 住所地特例施設へ移る | 引き続き前住所地の介護保険被保険者証を使用し、介護保険料を前住所地へ納付する |
出典: 前橋市「介護保険の転入・転出・転居・死亡に伴う手続き」
- 編集部はどちらかを勧めません — 住み慣れた町を離れることが本人にどう影響するかは、本人の状態によって変わります
- 決める前に相談する相手 — 本人、主治医、ケアマネジャー、親の住所を担当する地域包括支援センターです
- 施設を探す場合 — どの施設が住所地特例の対象になるかは、移る先の市区町村の介護保険窓口に確認してください
よくある質問
Q. 親が「まだ大丈夫」と言って相談を嫌がります。家族だけで地域包括支援センターに相談できますか。 A. 厚生労働省は、地域包括支援センターを自分自身や家族などについて相談できる主な相談先として挙げています。家族からの電話で、離れて暮らしていることと心配な場面を伝えてください。
Q. 要介護認定の申請のために帰省しなければなりませんか。 A. 前橋市の申請は郵送でも受け付けており、居宅介護支援事業所等による代行もできます。認定調査は訪問で行われるため、同席したい場合は調査日を相談してください。
Q. 見守り配食は家族が直接申し込めますか。 A. 前橋市の見守り配食は、担当のケアマネジャーや地域包括支援センター等に相談し、ケアマネジャーが市に申請する流れです。
Q. 通院の付き添いで休むとき、介護休業を使うのですか。 A. 厚生労働省は、介護休暇の活用例に通院の付添いや介護サービスの手続代行を挙げています。介護休暇は 1 日または時間単位で取得できます。
Q. 兄弟姉妹がいますが、自分だけが動いています。 A. 役割を決める進め方を「家族で介護を分担するとき最初に決めること」にまとめています。緊急連絡先を誰にするかから決めると話が進みます。
関連ページ
- 遠方に住む親を介護しなければならない。帰省だけでは足りない
- 親の一人暮らしが限界かもしれない
- 地域包括支援センター
- 前橋市 高齢者支援見守り配食事業
- 要介護認定
- 介護休暇
- 介護のことは誰に相談する?窓口の全体像
- 家族で介護を分担するとき最初に決めること
- 前橋市の相談先
- あなたの状況を診断する
出典
- 厚生労働省「認知症に関する相談先」(2026年9月28日閲覧) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000076236_00003.html
- 厚生労働省 介護サービス情報公表システム「公表されている生活関連情報について」(2026年9月28日閲覧) https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/publish_seikatsu/
- 厚生労働省「介護休業制度 特設サイト 介護休暇」(2026年9月28日閲覧) https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/shorttime-leave/
- 厚生労働省「介護休業制度 特設サイト 介護休業」(2026年9月28日閲覧) https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/leave/
- 群馬県「地域包括支援センター一覧」令和8年4月1日現在 (2026年9月28日閲覧) https://www.pref.gunma.jp/page/2233.html
- 前橋市「前橋市地域包括支援センター及びブランチ(窓口)」(2026年9月28日閲覧) https://www.city.maebashi.gunma.jp/kenko_fukushi/2/9/11795.html
- 前橋市「要介護認定・要支援認定の申請」(2026年9月28日閲覧) https://www.city.maebashi.gunma.jp/soshiki/fukushibu/kaigohoken/shinseisho/11113/7613.html
- 前橋市「調査から認定までの流れ」(2026年9月28日閲覧) https://www.city.maebashi.gunma.jp/kenko_fukushi/2/4/3/11732.html
- 前橋市「高齢者支援見守り配食事業 ご案内 (令和8年度版)」(2026年9月28日閲覧) https://www.city.maebashi.gunma.jp/material/files/group/37/R8haisyoku_chirashi.pdf
- 前橋市「介護保険の転入・転出・転居・死亡に伴う手続き」(2026年9月28日閲覧) https://www.city.maebashi.gunma.jp/soshiki/fukushibu/kaigohoken/gyomu/4/17893.html
よくある質問
- Q.親が「まだ大丈夫」と言って相談を嫌がります。家族だけで地域包括支援センターに相談できますか。
- 厚生労働省は、地域包括支援センターを自分自身や家族などについて相談できる主な相談先として挙げています。家族からの電話で、離れて暮らしていることと心配な場面を伝えてください。
- Q.要介護認定の申請のために帰省しなければなりませんか。
- 前橋市の申請は郵送でも受け付けており、居宅介護支援事業所等による代行もできます。認定調査は訪問で行われるため、同席したい場合は調査日を相談してください。
- Q.見守り配食は家族が直接申し込めますか。
- 前橋市の見守り配食は、担当のケアマネジャーや地域包括支援センター等に相談し、ケアマネジャーが市に申請する流れです。
- Q.通院の付き添いで休むとき、介護休業を使うのですか。
- 厚生労働省は、介護休暇の活用例に通院の付添いや介護サービスの手続代行を挙げています。介護休暇は 1 日または時間単位で取得できます。
- Q.兄弟姉妹がいますが、自分だけが動いています。
- 役割を決める進め方を「家族で介護を分担するとき最初に決めること」にまとめています。緊急連絡先を誰にするかから決めると話が進みます。
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