介護のことは誰に相談する?窓口の全体像
地域包括支援センター・市の介護保険課・病院の相談室・ケアマネジャー・認知症の窓口・勤務先。どの困りごとをどこにかけるかを前橋市の連絡先つきで整理しました。
親の介護が始まったとき、いちばん困るのは「誰に聞けばいいのか分からない」ことです。窓口は思っているより多く、そして役割がはっきり分かれています。最初の 1 本の電話をどこにかけるかだけ決めれば、あとは順番につながります。
今やること 3 つ
迷ったら地域包括支援センターが入口
窓口の全体像をひとことで言うと、相談して段取りを決めるのが地域包括支援センター、書類を出すのが市の介護保険課、入院中の交通整理をするのが病院の相談室です。
- 設置 — 市町村が設置する高齢者の総合相談窓口
- やること — 厚生労働省は、総合相談、権利擁護や地域の支援体制づくり、介護予防の必要な援助などを行う機関と説明しています 出典: 厚生労働省 地域包括ケアシステム
- 前橋市の数 — 12 か所の地域包括支援センターと 10 か所のブランチ (窓口) 出典: 前橋市 前橋市地域包括支援センター及びブランチ(窓口)
- 担当課 — 福祉部 長寿包括ケア課 地域支援係 (電話 027-898-6275) 出典: 前橋市 前橋市地域包括支援センター及びブランチ(窓口)
担当は本人が住んでいる住所で決まります。詳しい役割は 地域包括支援センターとは何をしてくれる所か にまとめています。
こういうときは、ここ
| いま起きていること | 最初にかける先 |
|---|---|
| 親の生活が急に不安になった。何から手をつけるか分からない | 本人の住所を担当する地域包括支援センター |
| 入院中で、退院後の生活が決まっていない | 入院している病院の相談室 (医療ソーシャルワーカー・入退院支援室) |
| 介護保険を使いたい。認定を申請したい | 市の介護保険課 (申請の受付)。相談から始めたいなら地域包括支援センター |
| 要介護と認定され、ケアマネジャーを決める段階 | 居宅介護支援事業所。探し方は地域包括支援センターに聞く |
| 物忘れが増えた。認知症かもしれない | 地域包括支援センター (認知症初期集中支援チームの窓口)。医療の判断は主治医 |
| 仕事を続けながら介護したい | 勤務先の労務担当。制度は介護休業と介護休暇 |
| 認定結果に納得できない | 市の介護保険課に区分変更の相談。要介護認定に関する処分に不服がある者は、都道府県に置かれる介護保険審査会に審査請求をすることができる (介護保険法第183条・第184条) 出典: 群馬県 介護保険審査会の概要 |
| 契約や財産の管理が難しくなった | 地域包括支援センター (権利擁護) に相談する |
窓口の一覧と前橋市の連絡先
| 窓口 | 置いている所 | 相談すること | 前橋市の連絡先 |
|---|---|---|---|
| 地域包括支援センター | 市が設置 (12 か所とブランチ 10 か所) | 高齢者の生活全般。認定申請の進め方、ケアマネジャーの探し方、認知症の相談 | 長寿包括ケア課 地域支援係 027-898-6275 |
| 市の介護保険課 | 市役所 2 階 37 番窓口と各支所の市民サービス課 | 要介護認定・要支援認定の申請の受付、被保険者証などの手続き | 介護保険課 027-898-6155 |
| 市の介護保険課 (給付の係) | 市役所 2 階 | ケアプランや給付の手続きの問い合わせ | 介護保険課 給付適正化係 027-898-6157 |
| 病院の相談室 | 入院している病院 | 退院後の暮らし、介護サービスの導入、地域の窓口との連絡 | 病院ごと。病棟の看護師に取り次ぎを頼む |
| 居宅介護支援事業所 | 民間法人・社会福祉法人など | 要介護と認定された人のケアプラン作成とサービス調整 | 市の事業所一覧から選ぶ |
| 認知症の相談 | 地域包括支援センター経由 | 認知症初期集中支援チームへの相談 | 長寿包括ケア課 027-898-6152 |
| 認知症伴走型支援拠点 (ibasho) | 前橋市朝日町三丁目 | 認知症の人と家族の日常生活上の相談・助言 | 080-2721-3240 (月・水・金 午前10時から午後3時) |
| 在宅と病院の橋渡し | 市の地域包括ケア推進係 | 前橋版 退院調整ルールに関すること | 長寿包括ケア課 地域包括ケア推進係 027-898-6276 |
上の表の窓口と電話番号は、前橋市の公式ページで確認しています。
入院中なら、まず病院の相談室
親が入院しているなら、地域包括支援センターより先に病院の相談室に声をかけたほうが早く進みます。
- どんな職種か — 医療ソーシャルワーカーは、社会福祉の立場から療養上の課題解決のための調整や支援を行う職種です 出典: 厚生労働省 医療ソーシャルワーカー業務指針
- 業務の範囲 — 入退院支援・療養支援が含まれます 出典: 厚生労働省 医療ソーシャルワーカー業務指針
- 呼び方 — 病院によって「相談員」「入退院支援室」「地域連携室」と変わります
前橋市内の病院では、【前橋版】退院調整ルールが運用されています (令和8年6月改訂版)。
- ねらい — 介護を必要とする患者が市内のどの病院から入退院しても在宅へ戻れるようにする 出典: 前橋市 【前橋版】退院調整ルール
- 中身 — 患者が入院した時から病院とケアマネジャーが情報を共有し、退院に向けてカンファレンスやサービス調整を行う 出典: 前橋市 【前橋版】退院調整ルール
家族から病院に「退院後のことを相談したいので、相談員につないでほしい」と伝えて構いません。詳しくは 退院支援 (医療ソーシャルワーカー・入退院支援室) と 前橋版 退院調整ルール にまとめています。
手続きは市、段取りは相談窓口
要介護認定・要支援認定の申請について、前橋市の案内は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受付窓口 | 市役所 2 階の介護保険課 37 番窓口 (電話 027-898-6155)、大胡・宮城・粕川・富士見支所の市民サービス課 |
| 必要書類 | 申請書、介護保険被保険者証、提出する人の本人確認書類、40歳以上65歳未満の人は医療保険に加入していることが確認できるもの |
| 代行 | 居宅介護支援事業所等に申請を代行してもらうことも可能 |
| 結果が出るまで | 約40日 |
- 前橋市の案内の出典: 前橋市 要介護認定・要支援認定の申請
- 全国の基準では、申請から認定の通知までは原則30日以内とされています 出典: 厚生労働省 介護サービス情報公表システム サービス利用までの流れ
認定が出たあとの、ケアプランの依頼先です。
- 要支援1・2 — 地域包括支援センターへケアプランの作成を依頼する 出典: 前橋市 介護サービス計画の作成
- 要介護1〜5 — 居宅介護支援事業者を選んで直接ケアプランの作成を依頼する 出典: 前橋市 介護サービス計画の作成
- 費用 — ケアプランの作成にあたって、利用者負担はありません 出典: 厚生労働省 介護サービス情報公表システム 居宅介護支援
認知症が心配なときの窓口は 3 つある
| 窓口 | 何をしてくれるか |
|---|---|
| 認知症初期集中支援チーム | 家庭を訪問し、本人と家族の支援を行う。おおむね6か月を目安に、介護チームや医療につなげる。前橋市は平成25年8月から設置しており、相談の窓口は住んでいる地域の地域包括支援センター |
| 認知症疾患医療センター | 認知症に関する不安や悩みの相談、鑑別診断や治療方針の選定が必要な人への検査、合併症や行動・心理症状への治療。群馬県内では13医療機関が指定されている |
| 認知症伴走型支援拠点 (ibasho) | 認知症の人とその家族への日常生活上の相談や助言。相談は無料。前橋市朝日町三丁目、電話 080-2721-3240、月・水・金の午前10時から午後3時 |
上の表の出典は次のとおりです。
- 前橋市 認知症初期集中支援チーム
- 群馬県 認知症疾患医療センター — 県内の指定医療機関の一覧が掲載されています
- 前橋市 認知症伴走型支援拠点 (ibasho)
どの医療機関にかかるかの判断は、主治医または地域包括支援センターに相談してください。
制度の位置づけは 認知症初期集中支援チーム・認知症疾患医療センター にまとめています。
仕事と介護を両立させたいとき
相談先は市役所ではなく勤務先です。
- 使える制度 — 育児・介護休業法にもとづく介護休業と介護休暇があり、厚生労働省が特設サイトで制度を案内しています 出典: 厚生労働省 介護休業制度 特設サイト
- 最初のひとこと — 勤務先の労務担当に「家族の介護のため、介護休業と介護休暇の手続きを知りたい」と伝える
- 制度の詳細 — 介護休業 と 介護休暇 にまとめています
最初の 1 本の電話でやること
迷ったときの原則
- 医療上の見通し、投薬や治療の方針は主治医に聞く
- 使えるサービスの組み立てはケアマネジャーか地域包括支援センターに聞く
- 申請書と証明書の手続きは市の介護保険課に聞く
- 会社の休みと給付は勤務先の労務担当に聞く
この 4 つの線引きを覚えておくと、同じ質問を何度も別の窓口でやり直さずに済みます。
関連ページ
よくある質問
- Q.いちばん最初にどこへ電話すればいいですか
- 在宅で暮らしている場合は、本人が住んでいる住所を担当する地域包括支援センターです。入院中の場合は、入院している病院の相談室 (医療ソーシャルワーカー・入退院支援室) のほうが早く進みます。
- Q.市役所と地域包括支援センターはどう使い分けますか
- 要介護認定の申請書の受付や被保険者証などの手続きは市の介護保険課 (前橋市は市役所 2 階 37 番窓口、電話 027-898-6155)、相談して段取りを決めるのが地域包括支援センターです。
- Q.要介護認定の結果はどれくらいで出ますか
- 全国の基準では申請から認定の通知までは原則30日以内とされています。前橋市の案内では約40日です (出典: 厚生労働省 介護サービス情報公表システム、前橋市 要介護認定・要支援認定の申請)。
- Q.ケアプランを作ってもらうのにお金はかかりますか
- ケアプランの作成にあたって、利用者負担はありません (出典: 厚生労働省 介護サービス情報公表システム 居宅介護支援)。ケアプランに基づいて使う各サービスの費用は別に自己負担が生じます。
- Q.認知症が心配なときはどこに相談しますか
- 前橋市では認知症初期集中支援チームへの相談窓口が住んでいる地域の地域包括支援センターです。ほかに群馬県が指定する認知症疾患医療センターと、前橋市の認知症伴走型支援拠点 (ibasho) があります。診断や治療の判断は主治医にご相談ください。
- Q.仕事を続けたい場合の相談先は市役所ですか
- 勤務先の労務担当です。育児・介護休業法にもとづく介護休業と介護休暇があり、厚生労働省が特設サイトで制度を案内しています。
出典
数字・要件は以下の一次情報で確認しています。最新の内容は各公式ページでご確認ください。
- 前橋市地域包括支援センター及びブランチ(窓口)(前橋市 福祉部 長寿包括ケア課 地域支援係)
- 地域包括ケアシステム(厚生労働省)
- 要介護認定・要支援認定の申請(前橋市 福祉部 介護保険課 認定審査第一係)
- 介護保険の解説: サービス利用までの流れ(厚生労働省 (介護サービス情報公表システム))
- 介護サービス計画の作成(前橋市 福祉部 介護保険課 給付適正化係)
- どんなサービスがあるの? 居宅介護支援(厚生労働省 (介護サービス情報公表システム))
- 医療ソーシャルワーカー業務指針の全部改正について (医政発0313第4号 令和8年3月13日)(厚生労働省 医政局)
- 【前橋版】退院調整ルールの手引き (令和8年6月改訂版)(前橋市 福祉部 長寿包括ケア課 地域包括ケア推進係)
- 認知症初期集中支援チーム(前橋市 福祉部 長寿包括ケア課)
- 認知症疾患医療センター (県内13医療機関)(群馬県)
- 認知症伴走型支援拠点 (ibasho)(前橋市 福祉部 長寿包括ケア課)
- 介護休業制度 特設サイト(厚生労働省 雇用環境・均等局)
- 群馬県 介護保険審査会の概要 (介護高齢課)