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介護ナビ
状況別ガイド編集部確認日: 2026-09-28

家族だけでは介護できない。在宅か施設かを決める前に

家族だけでは介護できないと感じたら、在宅か施設かを選ぶ前に、介助に入れる時間と入れない時間を書き出してケアマネジャーに見せる。国の基準は、ケアプランの原案を作るときに家族の希望を勘案すると定めている。

母も高齢で、自分には仕事がある。それでも「家で見るもの」という空気があって、無理だと言い出せない。家族だけでは介護できないと感じたら、在宅か施設かを選ぶ前に、できることとできないことを紙に書くところから始めます。

今やること 3 つ

  1. 在宅介護が現実的かを、ケアマネジャーと数字で確認する
  2. ショートステイを定期的にケアプランに組み込む
  3. 施設の種類 (特養・老健・グループホーム・有料・サ高住) を対象者と費用の構造で整理する

「家族だけでは介護できない」は、制度が最初から想定している

どこに書いてあるか書かれていること
介護保険法 第1条介護保険制度は「国民の共同連帯の理念」に基づいて設けられている
介護保険法 第2条第3項保険給付は「被保険者の選択に基づき」サービスが提供されるよう配慮して行う
厚生労働省「介護保険制度の概要」介護保険は「高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組み」として創設された
厚生労働省 ショートステイの説明目的に「家族の介護の負担軽減」が含まれる
厚生労働省 介護休業の説明休業期間は「自分が介護を行うのではなく」体制を整える準備期間と捉える

在宅介護の限界を、気持ちではなく数字で伝える

「もう無理です」とだけ伝えると、相手は何を足せばよいか判断できません。書き出す項目を決めておきます。

書き出す項目書き方の例
介助に入れる人長女 (別居・車で 40 分)、母 (同居・80 代)
入れる曜日と時間帯長女は土曜日と日曜日の日中。平日は 19 時以降
入れない時間帯平日の日中、夜間
手が足りない場面入浴、夜中のトイレ、通院の付き添い
介助する側の体調母は腰痛で、抱え起こす動作ができない
仕事の制約月に休める日数、在宅勤務の可否
  • 誰に見せるか — 担当のケアマネジャーです。まだいない場合は地域包括支援センター、入院中なら病院の相談員に渡します
  • 「できる」を多めに書かない — 書いた内容を前提にケアプランが組まれます。続けられる量だけを書きます
  • 本人の希望と分けて書く — 本人がどう暮らしたいかと、家族が何を担えるかは別の欄にします

ケアマネジャーは家族の話を聞くことになっている

国の基準 (指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準 第13条) は、ケアマネジャーの仕事を次のように定めています。

場面基準が定めていること
課題の把握 (アセスメント)利用者の居宅を訪問し、利用者及びその家族に面接して行う
ケアプランの原案利用者の希望とアセスメントの結果に基づき、利用者の家族の希望を勘案して作成する
サービス担当者会議利用者及びその家族の参加を基本とする

出典: 厚生労働省 法令等データベース「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」

家族の事情を伝えることは、わがままではなく、ケアプランを作るための材料です。ケアマネジャーへの頼み方は ケアマネジャーとは。誰が選び、何を頼めるのか にまとめています。

在宅か施設かを決める前の 6 段階

  • 在宅と施設は二者択一ではありません。在宅で始めて施設の申込みも進める、という組み立てができます
  • どちらが合うかは、本人の状態と家族の事情で変わります。判断はケアマネジャーや地域包括支援センターと相談して決めてください

在宅を続けるなら、休む日を先に確保する

項目内容出典
ショートステイの対象になる場面家族 (介護者) の疾病、冠婚葬祭、出張、身体的・精神的負担の軽減など厚生労働省
連続して使える日数30 日まで厚生労働省・前橋市
利用日数の目安要介護等認定有効期間全体のおおむね半数を超えない前橋市
半数を超える場合 (前橋市)特に必要である理由を市に申し出る前橋市

施設を選択肢に入れるときの入口

施設利用できる人申込み先
特別養護老人ホーム要介護3〜5。要介護1・2 は特例入所の要件に当てはまる場合各施設
介護老人保健施設 (老健)要介護1〜5各施設
グループホーム認知症のある要支援2〜要介護5各施設

特別養護老人ホームは、家族の事情も見て判断される

群馬県の入所指針は、要介護1・2 の人の特例入所を判定するときに考慮する事情を 4 つ挙げています。

  1. 認知症で、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さ等が頻繁に見られる
  2. 知的障害、精神障害等を伴い、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さ等が頻繁に見られる
  3. 家族等による深刻な虐待が疑われること等により、心身の安全・安心の確保が困難である
  4. 単身世帯である、同居家族が高齢又は病弱である等により家族等による支援が期待できず、かつ、地域での介護サービスや生活支援の供給が不十分である

出典: 群馬県「群馬県特別養護老人ホーム入所等指針」

  • 申込みの時点で希望時期を聞かれる — 施設は申込書の希望入所時期によって、申込者を A グループと B グループに分けます
  • 順番は申込み順ではない — A グループの人は評価基準で点数化され、合計点数の高い順に名簿が作られます
  • 当てはまるかどうかは施設と市が判断する — 家族の状況は申込書に具体的に書き、分からない点は施設に尋ねてください

種類ごとの違いは 介護施設5種類の違いと入居の条件 を参照してください。

最初に「できない」と伝える相手

状況伝える相手
担当のケアマネジャーがいるケアマネジャー
ケアマネジャーがまだいない本人の住所を担当する地域包括支援センター
入院中病院の相談員 (医療ソーシャルワーカー)
家族の中で意見が割れているケアマネジャーか地域包括支援センターに、割れていること自体を伝える

家族の中で役割を決める進め方は 家族で介護を分担するとき最初に決めること にまとめています。

よくある質問

Q. 「在宅で見られません」と言ったら、サービスを断られますか。 A. 国の基準は、ケアマネジャーが利用者の家族の希望を勘案してケアプランの原案を作ると定めています。家族が担える量を伝えることは、計画を作るための情報提供です。

Q. 本人は家にいたいと言っています。家族の都合で施設を選んでよいのでしょうか。 A. 編集部がどちらかを勧めることはできません。本人の希望と家族が担える量を分けて書き出し、ケアマネジャーか地域包括支援センターに両方を見せて相談してください。

Q. 要介護1・2 でも特別養護老人ホームに申し込めますか。 A. 特例入所の要件に当てはまる場合は対象になります。群馬県の指針は、要件に該当している旨の申立てがある場合、施設が申込みを受け付けない取扱いは認めないとしています。

Q. ショートステイは家族が疲れたという理由でも使えますか。 A. 厚生労働省は対象者の条件の例に、家族 (介護者) の身体的・精神的負担の軽減を挙げています。利用の可否と日数はケアマネジャーに相談してください。

Q. 在宅を選んだあとで、施設に切り替えることはできますか。 A. 在宅サービスを使いながら施設に申し込む組み立てができます。入所の申込みは施設へ直接行います。

関連ページ

出典

よくある質問

Q.「在宅で見られません」と言ったら、サービスを断られますか。
国の基準は、ケアマネジャーが利用者の家族の希望を勘案してケアプランの原案を作ると定めています。家族が担える量を伝えることは、計画を作るための情報提供です。
Q.本人は家にいたいと言っています。家族の都合で施設を選んでよいのでしょうか。
編集部がどちらかを勧めることはできません。本人の希望と家族が担える量を分けて書き出し、ケアマネジャーか地域包括支援センターに両方を見せて相談してください。
Q.要介護1・2 でも特別養護老人ホームに申し込めますか。
特例入所の要件に当てはまる場合は対象になります。群馬県の指針は、要件に該当している旨の申立てがある場合、施設が申込みを受け付けない取扱いは認めないとしています。
Q.ショートステイは家族が疲れたという理由でも使えますか。
厚生労働省は対象者の条件の例に、家族 (介護者) の身体的・精神的負担の軽減を挙げています。利用の可否と日数はケアマネジャーに相談してください。
Q.在宅を選んだあとで、施設に切り替えることはできますか。
在宅サービスを使いながら施設に申し込む組み立てができます。入所の申込みは施設へ直接行います。

出典

数字・要件は以下の一次情報で確認しています。最新の内容は各公式ページでご確認ください。

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