親が認知症と言われた。最初の 1 か月でやること
認知症と診断された直後の1か月にやるのは、医療と介護の相談先を2系統で持つことと、要介護認定の入口に立つこと。前橋市には認知症初期集中支援チーム (窓口は地域包括支援センター) と認知症ケアパスがあり、群馬県は県内13医療機関を認知症疾患医療センターに指定している。
診察室で「認知症です」と言われた日、多くの家族は何を聞けばよかったのか思い出せません。その場で全部を決める必要はありません。最初の 1 か月でやるのは、相談先を決めることと、介護保険の入口に立つことの 2 つです。
今やること 3 つ
相談先は「医療」と「介護」の 2 系統で持つ
診断を受けた直後にありがちな失敗が、主治医だけに全部を聞こうとすることです。医療と介護は窓口が分かれています。
| 聞きたいこと | 相談先 | 前橋市での窓口 |
|---|---|---|
| 診断の内容、薬、今後の見通し | かかりつけ医、認知症疾患医療センター | 群馬県が指定する県内13医療機関 |
| 介護保険の使い方、家での困りごと | 地域包括支援センター | 市内12センター + 10ブランチ |
| 訪問して相談に乗ってほしい | 認知症初期集中支援チーム | 申し込みは担当の地域包括支援センター |
| 同じ経験をした家族と話したい | 家族会・電話相談 | 認知症の人と家族の会 群馬県支部 |
- 厚生労働省も、認知症の主な相談先として地域包括支援センター、電話相談、認知症疾患医療センター、かかりつけ医を挙げています 出典: 厚生労働省「認知症に関する相談について」
- 前橋市は市内に12か所の地域包括支援センターと10か所の地域包括支援ブランチを設置しています 出典: 前橋市「前橋市地域包括支援センター及びブランチ(窓口)」
- 担当のセンターは住所で決まります。一覧は 前橋市の相談先 で確認できます
最初の 1 か月の進め方
訪問して相談に乗ってくれる仕組みがある
本人が受診や介護サービスを嫌がる、という相談は珍しくありません。その状況のための仕組みが認知症初期集中支援チームです。
- 何をするチームか — 医療・介護の専門職が、認知症が疑われる人や認知症の人とその家族を訪問し、必要な医療や介護の導入・調整、家族支援を集中的に行います 出典: 厚生労働省「主な認知症施策について」
- 前橋市では平成25年8月から — 市は平成25年8月より認知症初期集中支援チームを設置しています 出典: 前橋市「認知症初期集中支援チーム」
- 支援の期間はおおむね6か月 — 本格的な介護チームや医療につなげるため、おおむね6か月を目安に集中的な支援を行い、その後は地域包括支援センターやケアマネジャー、介護事業所等に引き継ぎます 出典: 前橋市「認知症初期集中支援チーム」
- 申し込み先 — 住んでいる地域の地域包括支援センターです 出典: 前橋市「認知症初期集中支援チーム」
相談の進め方は 認知症初期集中支援チームに相談する (窓口は地域包括支援センター) にまとめています。
認知症疾患医療センターで何ができるか
診断そのものや、今後の医療について相談したいときの専門窓口です。県が指定した医療機関であり、どこを選ぶかは主治医やかかりつけ医と相談して決めるものです。
- 役割 — 認知症の速やかな鑑別診断、行動・心理症状 (BPSD) と身体合併症に対する急性期医療、専門医療相談、関係機関との連携などを担います 出典: 厚生労働省「主な認知症施策について」
- 群馬県内は13医療機関 — 県は県内の13医療機関を認知症疾患医療センターに指定しています。指定期間は令和11 (2029) 年3月31日までです 出典: 群馬県「認知症疾患医療センター」
- 相談は専門の相談員が対応 — 専門の相談員が不安や悩みの相談に対応し、地域包括支援センター等と連携して介護サービス利用などの調整を行います 出典: 群馬県「認知症疾患医療センター」
前橋市内にあるのは次の 3 医療機関です。以下は群馬県が公表している指定一覧であり、特定の医療機関を勧めるものではありません。
| 医療機関名 | センター類型 | 相談窓口開設日 | 相談窓口開設時間 |
|---|---|---|---|
| 群馬大学医学部附属病院 | 中核型 | 月曜日から金曜日 | 午前9時から午後5時 |
| 上毛病院 | 地域拠点型 | 月曜日から土曜日 (祝祭日を除く) | 午前9時から午後5時 |
| 老年病研究所附属病院 | 地域拠点型 | 月曜日から金曜日 | 午前8時30分から午後5時 |
- 電話番号を含む一覧は群馬県のページに掲載されています 出典: 群馬県「認知症疾患医療センター」
- 受診にあたっては紹介状が必要な場合もあるため、詳細は各医療機関に問い合わせるよう県が案内しています 出典: 群馬県「認知症疾患医療センター」
家族が先に知っておくと楽になること
診断名がついても、家で起きることがすぐ変わるわけではありません。前橋市のケアパスが整理している内容のうち、家族が早く知っておくと動きやすいものを挙げます。
- 認知症ケアパスとは何か — 地域ごとに、発症予防から人生の最終段階まで、生活機能障害の進行状況に合わせて、いつ・どこで・どのような医療や介護サービスを受ければよいのかを標準的に示したものです 出典: 厚生労働省「主な認知症施策について」
- 段階で相談先が変わる — 前橋市のケアパスは、元気・自立、MCI (軽度認知障害)、認知症 (初期)、認知症 (中期)、認知症 (後期) の段階ごとに、介護保険サービス・相談機関・医療機関・権利擁護を並べています 出典: 前橋市「認知症ケアパス」
- 加齢のもの忘れとの違い — 加齢によるもの忘れは体験の「一部」を忘れ、ヒントがあると思い出せます。認知症では体験の「全部」を忘れる、と市のケアパスは説明しています 出典: 前橋市「認知症ケアパス」
- 間違われやすい病気がある — 正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、甲状腺ホルモンの異常、うつ病など、認知症に似た症状が出る病気があると市のケアパスは注意を促しています。心配な点は主治医に伝えてください 出典: 前橋市「認知症ケアパス」
ケアパスの入手方法は 前橋市の認知症ケアパスを入手して、いまの段階と次の相談先を確認する にまとめています。
お金と話し相手の窓口を先に知っておく
すぐ使わなくても、窓口を知っているだけで後が違います。
| 困りごと | 窓口 | 連絡先 |
|---|---|---|
| 同じ経験をした家族と話したい | 認知症の人と家族の会 群馬県支部 | 電話 027-289-2740 (月曜日から金曜日、午前10時から午後3時。祝日・休日・年末年始を除く) |
| 65歳未満で発症した (若年性認知症) | 若年性認知症コールセンター | 電話 0800-100-2707 |
| 契約や財産の管理が難しくなってきた | 成年後見制度・日常生活自立支援事業 | 担当の地域包括支援センター |
- 上の表の連絡先と受付時間は前橋市の認知症ケアパスに掲載されているものです 出典: 前橋市「令和7年度版認知症ケアパス」
- 若年性認知症コールセンターは厚生労働省も相談先として案内しています 出典: 厚生労働省「認知症に関する相談について」
- 若年性認知症は65歳未満で発症した認知症を指し、経済的な問題や身体的・精神的な負担など、本人だけでなく家族の生活に与える影響が大きくなると前橋市のケアパスは説明しています 出典: 前橋市「認知症ケアパス」
- 若年性認知症支援コーディネーターは、専門医療や使える制度・サービス、介護に関する情報提供と関係機関との連携・調整をワンストップで行います 出典: 前橋市「認知症ケアパス」
- 成年後見制度は、物事を判断する能力が十分でない人について、権利を守る援助者を選んで法律的に支援する制度です。検討の進め方は 本人が契約や財産管理をできないときは成年後見・日常生活自立支援事業を相談する にまとめています 出典: 前橋市「認知症ケアパス」
よくある質問
Q. 診断されたらすぐ要介護認定を申請したほうがいいですか。 A. 申請の時期は本人の状態と生活の困りごと次第です。前橋市は、サービスが必要になったときに申請するよう協力を求めており、主治医への事前相談も案内しています。判断はかかりつけ医と地域包括支援センターに相談してください。
Q. 本人が受診も介護サービスも嫌がります。 A. 前橋市の認知症初期集中支援チームは、介護サービスにうまくつながらない、受診につながらないといった状況を対象に家庭訪問を行っています。担当の地域包括支援センターに申し込めます。
Q. 要介護認定で認知症は評価されますか。 A. 認定調査の基本調査には、被害的・作話・感情の不安定・昼夜逆転・ひどい物忘れなどの項目が含まれます。普段の様子は調査当日に家族から具体的に伝えてください。
Q. 診断がついたのに要支援と出ました。おかしいのではないですか。 A. 要介護度は心身の状態と介護の手間から判定されるため、診断名と一致するとは限りません。状態が変わったときは有効期間の途中でも変更を申請できます。
Q. 遠方に住んでいます。何から手をつければいいですか。 A. まず本人の住所を担当する地域包括支援センターに電話し、家族の連絡先を登録してもらうところからになります。帰省の日程に合わせて認定調査や面談を組めないかも相談できます。
関連ページ
- 親が認知症と言われた
- 認知症初期集中支援チーム・認知症疾患医療センター
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- 認知症の親が入院した
- 前橋市の相談先
- 地域包括支援センターとは何をしてくれる所か
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出典
- 厚生労働省「認知症に関する相談について」(2026年9月25日閲覧) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000076236_00003.html
- 厚生労働省「主な認知症施策について」(2026年9月25日閲覧) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000076236_00006.html
- 群馬県「認知症疾患医療センター」(2026年9月25日閲覧) https://www.pref.gunma.jp/page/2132.html
- 前橋市「認知症初期集中支援チーム」(2026年9月25日閲覧) https://www.city.maebashi.gunma.jp/kenko_fukushi/2/9/15631.html
- 前橋市「認知症ケアパス」(2026年9月25日閲覧) https://www.city.maebashi.gunma.jp/kenko_fukushi/2/9/11796.html
- 前橋市「令和7年度版認知症ケアパス みんなで知ろう!学ぼう!身近な認知症」(2026年9月25日閲覧) https://www.city.maebashi.gunma.jp/material/files/group/37/R7872002tan.pdf
- 前橋市「前橋市地域包括支援センター及びブランチ(窓口)」(2026年9月25日閲覧) https://www.city.maebashi.gunma.jp/kenko_fukushi/2/9/11795.html
- 前橋市「要介護認定・要支援認定の申請」(2026年9月25日閲覧) https://www.city.maebashi.gunma.jp/soshiki/fukushibu/kaigohoken/shinseisho/11113/7613.html
- 前橋市「調査から認定までの流れ」(2026年9月25日閲覧) https://www.city.maebashi.gunma.jp/kenko_fukushi/2/4/3/11732.html
よくある質問
- Q.診断されたらすぐ要介護認定を申請したほうがいいですか。
- 申請の時期は本人の状態と生活の困りごと次第です。前橋市は、サービスが必要になったときに申請するよう協力を求めており、主治医への事前相談も案内しています。判断はかかりつけ医と地域包括支援センターに相談してください。
- Q.本人が受診も介護サービスも嫌がります。
- 前橋市の認知症初期集中支援チームは、介護サービスにうまくつながらない、受診につながらないといった状況を対象に家庭訪問を行っています。担当の地域包括支援センターに申し込めます。
- Q.要介護認定で認知症は評価されますか。
- 認定調査の基本調査には、被害的・作話・感情の不安定・昼夜逆転・ひどい物忘れなどの項目が含まれます。普段の様子は調査当日に家族から具体的に伝えてください。
- Q.診断がついたのに要支援と出ました。おかしいのではないですか。
- 要介護度は心身の状態と介護の手間から判定されるため、診断名と一致するとは限りません。状態が変わったときは有効期間の途中でも変更を申請できます。
- Q.遠方に住んでいます。何から手をつければいいですか。
- まず本人の住所を担当する地域包括支援センターに電話し、家族の連絡先を登録してもらうところからになります。帰省の日程に合わせて認定調査や面談を組めないかも相談できます。
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